上司からの無理なノルマ

 直属の上司から、特命というか、各種仕事の改革を任命されそうになっている。課全員に課そうとしているのだが、私はとりわけ振られた業務が多い。

 履行期限は上半期中。つまり9月までに。

 改革の項目は全部で25項目だったか。うちの課は、そんなにボンクラだったか。長きにわたり、良いも悪いも考慮して現在がある。ある一部の面だけを見て改革すると、今度はまた新しい問題が出てくる。

 現在の体制は、良くも悪くも、妥協の産物なのだ。これは悪いことではない。いろいろな軋轢や協力体制や効率について吟味し、滑った転んだして、現在の体制がある。

 つまるところ、「いい塩梅(あんばい)」に落ち着いたのが現在の体制なのである。

 上司が理想として掲げる高貴な目標はわかるが、通常業務をこなしながら特命をこなすのは、ちょっと現実離れしている。

 ここで、私はどう出るか。直属の上司のナイスアイデアに異議を唱えると、上司は当然面白くないだろう。一生懸命考えた理想を、やる前から「無理です」と言われるのだから。

 私の考えを伝え、上司は納得するか。しないだろう。それならば、いっそ課せられた特命をこなしてしまうか。できないノルマではない。

 新体制の4月以降、私はうまくやってきたつもりだ。しかし、ただのイエスマンにはなりたくない。

 とりあえず、課せられた特命と、従前から私が持つ課題について、計画を立てよう。その上で、実現不可能ならば、ここの分が無理だという感じで伝えてみよう。

 「あなたの改善計画は素晴らしいが、計画を立てた結果、ちょっと無理な部分がある。」と伝えてみるか。

 まず、通常業務が遅滞なくまわるのが絶対条件。その上で特命をこなす余裕があるか考えてみよう。

 私の考えとして、まず効率よくこなすことを優先する。その後クオリティーをあげる。履行期限は必ず守る。納期を守れないのは、いくらクオリティーが高くても0点だ。

 ちなみに、仕事は納期は絶対なので、最低限の条件はクリアした上でクオリティーを下げて納期に対応するのが私のやり方。常に複数の業務について優先順位を考える。

 何か命令されたときは、「これはいつまでにやればよいですか。」と必ず聞く。その履行期限によって、クオリティーを決める。

 100点ではなく、85点程度で提出した場合、納期内だから0点ではないし、一部改良を命ぜられたら、そこだけ直し、また100点に近ずくと。さて、どうするかな。