夢を叶える

 2017年インデイ500の予選で、佐藤琢磨が予選4位、そして今回いきなり緊急参戦したF1チャンピオンのフェルナンド・アロンソが5位。これは凄い。よくやりました。

 インデイカー・シリーズは、アメリカ人以外にとっては、F1と比べると知名度は低いでしょう。でも、インデイ500は、なぜか世界的に有名。

 インデイカーのシリーズ戦のひとつなんだが、すごく盛り上がる。なにせ、今シーズンF1に参戦しているF1王者アロンソが、同日開催のF1モナコGPを辞退してまでインデイ500に参戦してしまうのだから。

 まあ、これにはF1ホンダ・エンジンの不甲斐なさが大いに関係しているんだが、それはさておき。

 オーバルと呼ばれるだ円形のコースを左回りにぐるぐる回っているだけのレースなんだが、何が起こるか最後までわからない。

 佐藤琢磨は、F1での夢破れて(表彰台も獲得した人には失礼かもだが)、現在はインデイカーに参戦し、そこでポールポジション(予選1位)も優勝も達成している偉大な男だが、彼ももう40歳。そろそろレースキャリアの終焉に差し掛かっているのは間違いないので、もうひと踏ん張りして、さらに偉大な男になってもらいたい。

 佐藤琢磨のことは、詳しく書きたくて、でもとても全てを書けなくて、結局薄っぺらいことしかここでは書いていないけど、2012年のインデイ500の無念さを是非、今年晴らしてもらいたい。

 佐藤琢磨は、たまにクラッシュする。大人しく現状維持しておけば表彰台が確実な場面でも、彼は「勝負」とあらば、いってしまう。

 私みたいな、計算高い男にしてみれば、信じられない行為をするのだが、彼はもっと高いところを見ているので、まずは、トライしてしまう。

 彼には、何度も感動させられたが、何度かがっかりさせられたこともあり、トータルではもちろん大好きなんだが、手放しで最高のドライバーとは言えないことも事実。

 でも、一生懸命な人に対しては、やっぱり応援したくなるんですね。人間くさいとこが、欠点もあるところが、全て含めて応援したくなる。

 今のスポーツで大成した人って、「小さい頃からやってました。」という人がほとんどでしょう。だから、少年というか青年時代を滑った転んだ人が、「やっとやりたいこと見つけた!」ってときには、もう手遅れというか、「小さいときからやっていないと無理だよ。」ということが多いのではないか。

 子供の頃、親や周囲の人が、その道に導いてくれなかった場合(環境に恵まれなかった場合)、夢(やりたいこと)に気がついたときには、既に「夢を諦めろ」という状態。

 そんな状態から、夢を叶えた佐藤琢磨や、輪島功一なんかが、好きなんだな。俺は。